消化器内科
逆流性食道炎
病名から想像できる症状としては、胸焼けなのですが、多彩な症状を引き起こす困った病気です。原因は食道と胃のつなぎ目がゆるむ為に胃液が逆流して食道などに炎症を起こすものです。
症状について
食道下部に炎症が起きれば、胸焼け、みぞおちの痛みになりますが、食道中部なら胸痛として自覚されます。食道上部なら、長引くのどの痛み、のどのつまる感じ、灼熱感などとなり、気管支にまで影響すると長引く咳になります。
症状からは心臓を疑ったり、かぜが長引いていると勘違いされることがあります。
げっぷが多いことも症状のひとつです。
寝ている間に悪化するので、朝方に症状がひどいことも特徴です。
対処・治療について
対処方法としては、ウエストを締め付ける服を着ないようにして、前かがみで長時間作業しないことなど胃を圧迫しないようにすることです。寝るときは頭を少し高くして胃液の逆流を防ぐ必要があります。
治療としては、胃酸を押さえるPPIの内服です。8週間内服していただきます。
下痢症
下痢の前に硬い便が出るようであれば、硬い便による下痢の誘発ということになります。大腸は便の停滞を嫌いますので、先頭の便が硬く栓をしている状態だと、下痢にして早く出してしまおうとします。
対処・治療について
下痢の治療でも、緩下剤を使って先頭の便をやわらかくする便秘の治療でよくなる場合があります。過敏性腸症候群に対する薬もいろいろ出ています。
便秘症
便秘は重大な生活習慣病です。
毎日便が出ていれば、便秘ではないかというとそうではありません。
排便の姿勢が悪ければ、便が直腸からうまく排泄できないため、排便困難症となります。
対処・治療について
便秘の予防は朝食にしっかり野菜を取ることと水分を十分に取ることです。それでもうまくいかない場合は、緩下剤と漢方の大黄甘草湯で調整していただきます。
大腸の特殊な病気
腹痛、下痢、粘血便などを起こす特殊な病気があります。
潰瘍性大腸炎とクローン病は炎症性疾患として難病に指定されています。
大腸内視鏡検査ができる施設での治療をお勧めします。